FIRE 4%ルール 実践

保有している全世界株式インデックスファンドであるeMAXIS Slim 全世界株式オールカントリー(以下、オルカン)を今年から4%ルールで売却していくことになったので、その辺りの考えなどをまとめた。


◆「そもそも4%ルールって何?」
4%ルールには2つある。

①資産×4%を定額で取り崩し続ける
②資産×4%を定率で取り崩し続ける

4%ルールは投資界隈では有名な用語なので、本記事ではザックリとだけ書いておく。なぜ4%なのか等は、参考動画を見てほしい。

参考動画
【インデックス出口戦略】貯めた資産を最高効率で活用する「4%ルール」について解説

①定額取り崩し
例えばリタイア時の資産が1億円の場合、1億円の4%は400万円。
1年目:400万円
2年目:400万円
3年目:400万円
4年目以降も同じ額で取り崩し続けるという流れ。

過去の研究だと定額取り崩しによって30年後に資産が残っている確率が96%である。しかも、ただ残っているだけでなく中央値ベースで当初の資産の約8倍まで増えているとのこと。


②定率取り崩し
例えばリタイア時の資産が1億円の場合、

1年目:400万円
2年目以降は資産合計の4%の額を取り崩し続ける。

定額とは異なり、毎年同じ額ではないが、資産合計の4%を取り崩すと決まっていれば、理論的には資産がゼロになることはない。


◆「定額と定率のどちらで取り崩すことにしたの?」
結論、定率取り崩しにした。

理由は、定額での取り崩しで失敗するパターンとして、取り崩しをスタートしてから早い時期に暴落がきたときに4%定額で売ってしまうと元本が大きく減ってしまうためである。

なので、暴落がきたとしても売る額を減らすことができる定率にしておけば、リーマンショック級の暴落がきても生き残ることができる。オルカンは超長期で運用するつもりなので、定率取り崩しにすることで資産が減る可能性を少しでも減らしたい。

定額取り崩しだと30年後の中央値で8倍増えるとのことだが、それよりは30年間で資産を減らさない&増えた分は使うことができる定率取り崩しが良いと判断した


◆「長期で運用しているとリーマンショック級の暴落がいずれくると思うけどそれは大丈夫なの?」
大丈夫。

最悪なケースとしては、4%ルールによる売却スタート直後に大きな暴落がくること。現在のポートフォリオにはオルカンの他に暗号資産(主にADA)があるが、株式市場と暗号資産市場にリーマンショック級の暴落がきて、オルカンとADAの価格が今より半分になっても生活ができる。

また、1929年の世界恐慌のような株式市場の最悪なケースでも最長5年を耐えれば良いので、もしそれくらいの暴落がきたらADAを売って5年を耐える予定なので大丈夫。もしADAも半分以下になったら、足りない分だけ働けばいい。

参考動画 ※5:15~7:46
【資産所得で生きていく】4%ルールを成功させるための秘訣3選

ちなみに、いろんなYouTube動画を見ていると、「日本なら3%にしないと失敗する!」「4%以上でも大丈夫!」などいろいろな意見が出ているが、自分の場合は、暴落によってオルカンの資産が半分になっても4%定率取り崩しで生活できるので、4%の割合を採用した。

この辺りの割合は各自の資産、年齢、生活状況に合わせて柔軟に考えていく必要がある。

参考動画
【有料級】日本版4%ルール!知らずに失敗続出?簡単シミュレーション付き
【FIREに4%ルールは古い】4%ルール考案者が教える最新の値
4%ルールなんて机上の空論!実際の世界とは前提が違う!もっと失敗する確率は高い!という私の考えを話します。対応策も話します。
第222回 【FIREの悩み】米国株ではなく「全世界株」で4%取崩しは成立するのか解説【株式投資編】


◆「4%定率で取り崩すのはわかったけど、具体的にどんな感じで売却していくの?」
オルカンのような投資信託を売却するときは、金額指定と口数指定で売却することができる。

自分は口数指定で売却することにした。理由としては、投資信託は翌営業日に注文価格が決定するので、金額指定で売却をすると翌営業日に価格が大きく変わった時に定率で売却できなくなってしまうため。口数指定だと、毎回一定の割合で売却することができる。

売却の流れ
・毎月1日に特定口座とNISA口座の合計口数を計算
・【口数の合計】 × 4% ÷ 12を計算する
 ※12で割っているのは1ヵ月分の口数を計算するため
・計算した口数を指定して売却する

ちなみにNISA口座で保有している分は非課税期間(一般NISAは5年、つみたてNISAは20年)が終わるまでは運用していた方がお得なので、4%ルールで売却する場合は先に特定口座から売却する。

自分は2021年3月から一般NISAに120万円を投資しているので、2026年までは一般NISA口座の分は売却しない予定


◆「なんで4%を1年分じゃなくて、12で割って1ヵ月分ずつ売るの?」
オルカンを少しでも長く保有することで資産を少しでも増やすため。

1970年から2013年までを見ると、43年間のうち33年間、市場は上昇しています。全期間の77%です。

引用:書籍「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」 Part3の23

77%の確率で市場は上昇していくので、1年分を一気に売ってしまうと、1ヵ月分の生活費以外の11カ月分の資産は77%の確率で上昇リターンを得ることができなくなってしまう。

そのため1か月分だけ売ることで、残りの11カ月分の資産を77%の確率で増やすことができる。


以上。


◆オマケ
ちなみに暗号資産のADAについては、以前の記事では定率4%で売ると書いていたが作戦を変更し、ADAのステーキング報酬分だけを売ることにした。

※2022年2月9日追記※
ステーキング報酬分はLiqwid Financeで運用することにした。

参考ページ
ADAステーキング SUNDAEボーナス 運用先
※※※

ADAの元本を売るのは、何か大金が必要になったタイミングや株式市場に大きな下落があったときにする予定。

これからカルダノ経済圏に実需が伴ってくると予想しているし、ステーキング報酬にメリットがあることも以前にまとめた通りなので、長期的にADAの元本を保有していこうと思っている。