親族の不動産関連で登記手続きをいずれやる予定なので備忘録をまとめた
◆前提
日本語をきちんと読める人
専門家に依頼する費用を削減したい人
抵当権の抹消登記や相続登記など、シンプルな登記なら自分でやりたい人
※司法書士でない人が、お金をもらって登記手続きをすることは違法なので注意が必要。お金をもらわず親族の登記を手伝うのはOK。
参考ページ
非司行為
司法書士でない人への相続登記の委任
◆「登記手続きとか司法書士にやってもらうんじゃないの?」
一般的にはそうだが、やり方などを自分で調べてやることで、数万円の依頼費用を払わずに済む。
登記手続きは専門家でなければ頻繁にやるわけではないが、一般人は人生で3~4回くらいは関わるはず。よっぽど忙しかったり複雑な登記であれば仕方ないが、自分でやることで1回につき数万円の依頼費用を削減できる
◆「自分でやってみたいけど自信がない」
結論、大丈夫。
登記のやり方を調べてみるとやることがバーっと書かれたページなどが見つかり、やる気が失せそうになるが一旦落ち着くべし。
落ち着いて中身を読んでみると、「(書類集め等の専門知識が不要な)カンタンな作業」と「書類作成」の2つの作業に分けることができる。
◆「ホントに2つの作業に分けられるの?」
例えば自分が今後やろうとしている根抵当権の抹消登記と相続登記について挙げてみる
◆根抵当権の抹消登記の作業分け
※根抵当権についての詳細な解説は本記事では控える。とりあえず「根抵当権=お金を借りる権利」くらいの理解でOK。すでにこの権利を使う予定がなく、この権利があると不動産売却ができないので、抹消登記をやろうと思った
「根抵当権 抹消 やり方」で検索することでわかりやすいページを発見。
参考ページ
根抵当権を抹消する方法は?
ザックリやることをまとめると
①金融機関から必要書類をもらう
②登記申請書を作成する
③法務局に提出する
④抹消されたことを確認する
この中で①,③,④はカンタンな作業、②が書類作成に分けることができる
◆相続登記の作業分け
※相続登記はザックリ言うと相続が発生した後、不動産名義を変更するための作業のこと。
「相続登記 やり方」で検索することでわかりやすいページを発見。
参考ページ
相続登記を自分でやる方法【不動産の名義変更手続きを解説しました】
やることをザっとまとめると
①必要書類を集める
亡くなった方の戸籍(出生~死亡時)
相続人の戸籍(現在)
亡くなった方の住民票の除票(本籍地あり)
不動産を取得する方の住民票(本籍地あり)
固定資産評価証明書
不動産の登記事項証明書
②遺産分割協議をする
③相続人全員の印鑑証明書を集める
④遺産分割協議書を作成する
⑤相続登記の申請書を作成する
※遺言書がある場合、②③は不要
わかりやすいページであるとはいえ、必要書類の多さに圧倒されるが、ここでもカンタンな作業と書類作成で作業を分けることで
カンタンな作業⇒①②③
書類作成⇒④⑤
※②の遺産分割協議は、もめた場合は専門家に依頼しても大変なので、感情面については一旦抜きに考えてカンタンな作業に分類した。
明確に作業を分けることで、やることを整理することができる。落ち着いた精神状態で書類作成について調べてみると意外とカンタンだと思えるはず。
カンタンな作業とごっちゃになっている状況で書類作成をしなければいけないと思うとやる気が失せてしまう。だからこそ作業を分けることが大切。
「この程度の書類作成に何万円を払うのはさすがに高すぎ!」と思えれば自分で作成するモチベーションが湧いてくる。
「書類作成なんて自分でやるならその時間でお金を稼いだ方が良い」という時給が高い人は、司法書士に依頼すべし。
かなり極端な例だが、司法書士の依頼費用3万を浮かすために自分でやるとして、書類作成に16時間かかったとしても、1日8時間労働で1万円もらっている人なら、土日で8時間×2=16時間で終わらせたら「2日分の仕事で3万円分の作業をした」ことになるので非常にお得な時間の使い方である。
ぶっちゃけ書類作成について調べて作成するのに5時間以内にはできるはずなので、ほとんどの人は自分で書類作成すべし。司法書士の依頼費用を払わなくて済むので、かなり時給の高いバイトになる。もし依頼費用が3万円の書類作成を自分で5時間以内に終わらせれば時給6,000円である
◆「カンタンな作業と書類作成で分けたけど、その後はどうすればいいの?」
カンタンな作業については地道にコツコツ進めるのみ。銀行に電話したり法務局に行ったり家族に確認したりなど。
専門家に依頼するということは、カンタンな作業の時間分の費用も請求されてしまう
◆「カンタンな作業はコツコツ進めるとして、書類作成のやり方とかわからないんだけど」
心配しなくて大丈夫。
法務局のページからテンプレートをダウンロードすることができる。
参考ページ
不動産登記の申請書様式について
自分の場合は上記ページの「16)根抵当権抹消登記申請書」と「20)所有権移転登記申請書(相続・遺産分割)」が該当する。これらの記載例と様式をそれぞれダウンロードして書類を作成すればOK。わからない項目は記載例の注を読むこと。
ちなみに登記申請書の作成に必要な所有不動産の不動産番号などの登記情報は登記情報提供サービスを使えばオンラインでカンタンに取得できる。
遺産分割協議書についてはブログでひな形を取得したり、YouTubeのわかりやすい動画解説を見れば作成できる
◆「法務局のページに申請書様式があったり、その都度わからないことをネットで調べるとはいえ、それでも登記関連でわからない場合はどうすればいい?」
無料の相談窓口を活用すればOK。
相談窓口では電話や面談でわからないことを聞くことができる。
登記関連の無料相談窓口
・法務局 ※一般的な質問は可能。コロナの関係で直接の書類チェックはできず、提出後に不備があれば連絡するとのこと。
・東京司法書士会 ※一般的な質問は可能。書類作成のチェックはできない
・弁護士ドットコム ※弁護士に無料相談が可能
・ココナラ法律相談 ※弁護士に無料相談が可能
・区役所(市役所)の区民相談 ※一般的な質問は可能
相談時の注意点としては「何をすればいいかわかりません。1からやり方を教えてください」レベルの質問はNG。ある程度、自分で調べて一通り書類を作成して、その中でわからない点について質問すること。
登記申請書や遺産分割協議書などの書類作成は、上記の窓口にいる専門家に相談しながら進めることで、専門家でない人でも自分で書類作成できると思う。
以上。
※2022年10月26日追記※
根抵当権の抹消手続きを自力で完了することができた
登記手続きを司法書士に依頼せず、自力で完了できたのはすごく自信につながりますね!
— トモ (@TomoHappyRich) October 26, 2022
今後の人生で親族のカンタンな登記手続きについてはサポートできそうです🙂